思考の掃き溜め

実写版カイジ

北◯備式 古文攻略法

 
 勉強漬けの日々の息抜きにInstagramなるものを始めてみた。

 高校時代の先輩、後輩、同級生や浪人時代の友人をフォローしてみた。

 元来、陰キャの私は皆の投稿が眩しすぎて、Instagramを開くときはスマホの画面の明るさを最小に絞ってから見るようにしている。


 前置きが長くなったが、今日はそんなInstagramで古文の勉強法を尋ねる投稿を目にしたのでたまには先輩風を吹かすのも良かろうと思い、筆を取った次第である。



 心構えとして、古文に出てくる単語や文法などは同じ日本語であっても、1000年以上前の言葉である。

したがって、「まあ、同じ日本語やしフィーリングでなんとかなるやろ!」ではいけない。

外国語として扱わねばならない。


 では、具体的にどのようにして勉強するのが一番効率が良いのか。

数多ある勉強法と私なりのやり方を吟味しつつ、良いと思ったら採用して頂きたい。

 まず、語学の基本は単語である。

単語という糸によって編まれた布が言葉だ。文法はさしずめ、編み方といったところだろう。

 まずは糸が無ければ布は作れない。だから、単語には最も力を入れるべきだ。


 具体的な勉強法として私が実践していたのは、単語帳に載っている単語、その太字(つまり一番でるところ)をひたすら見ること。

 ここでいちいち単語とその意味を紙に書いていては効率が悪い。

脳の構造上、単語を見てから覚えるまでの時間、つまり脳が仕事をしている時間はわずかに3秒だそうだ。

なので、紙に書いて覚えるというのは、「覚えた気になっている」にすぎず、殆ど身に付いていないのだ。

 例えば、「あさまし」だと、「あさまし→驚き呆れる」にひたすら目を通す。

通学路と一緒で、目に触れる回数が増えれば自動的に覚えるので、パッと分からなければさっさと次にいくスタイルで良い。

古文が足を引っ張っている人はまず、ひたすら目に触れる回数を増やして欲しい。

(但し、東大をはじめとした二次試験に国語を課される大学を受験する人は太字以外も全て覚えておくこと)

 

 次に文法。


これまた非常にめんどくさい。

一部のオタクを除いて、真面目に全て覚えている人は居ないと言っても過言ではない。

なので、これも単語と一緒で目に触れる回数をひたすら増やすのがオススメ。

 大学院の国文学専攻でも無い限り、細かい文法の駆け引きは大学受験レベルにおいてはそうそう見かけない。

 一番手っ取り早いのはセンター試験の過去問、その解説ページに載っている文法のみを決め撃ちして覚えていくこと。

 官僚組織の構造上、前任者の傾向を踏襲するのがセオリーである。

つまり、誰も見たことの無いようなマニアックな文法は出したくてもそうそう出せないのだ。

 たまにそういったものも見かけるが、テストとして成立させるにあたり、平均点が6~7割になるように調整しなくてはならない。

 だから、そこに関しては落としても大して影響が無いので、「合ってたらラッキー」くらいで良い。

 


 さて、単語と文法があらかた仕上がれば最後は「読む」だけだ。


 多くの先生方の授業はまず品詞分解から始まり、形容詞の活用がどうのこうの、とオタク以外を置き去りにする形で進んでしまう。


 これではあまりにもつまらない。

したがって、ここで伝家の宝刀「フィーリング」を使う。


 具体的な流れとして、まずは冒頭のリード文、そして最後に記されている注釈を見る。

ポケモンに例えると、リード文は色々なポケモンを従えて旅をし、最終的にポケモンリーグを制覇する、といったゲームの展開を掴むためのもの。

これを読まないとどういう風にゲームを進めれば良いか分からなくなるため、絶対に読むこと。

 注釈は旅の途中で落ちているアイテムである。初期装備だけではポケモンリーグは制覇できない。

そこかしこに落ちているアイテムを拾い、それを活用してストーリーを進めていくのだ。

なので、これはキチンと回収しておきたい。


 ここまでやって始めて本文に入ろう。

本文に入って大事なのは、細かい駆け引きは一旦置いておいて、まずは全体の流れを掴むこと。

これを北◯備の某先生は「ふわっと読む」と表現している。

 ふわっと全体の流れを掴んで、問題文を読むと「あ~、これは文脈的におかしいな」といった感じで大体の選択肢が絞れる。

あとは前述の通り、単語の意味と文法で正解を選ぶだけ。非常に効率が良い。

特にセンター試験のような時間制限との戦いにおいてはこういった感じで対応すると良いだろう。







 最後に、オタクが色々な参考書や単語帳をやってみて、特にオススメというものを記しておく。


 単語帳はZ会の『頻出 古文単語400』(仲 光雄 著)がオススメ。

 理由は出る順に並んでいるのが効率が良いし、古文を攻略するにあたり、当時の風習といった時代背景を知っておかねばならないが、この単語帳にはコラムとしてほぼ毎ページに載っている点が非常に良いから。



 文法書は筑摩書房の『詳説 古典文法』(伊東 博美・井島正博 著)がオススメ。

おそらく、学校で配られていると思うがこれが一番コンパクトに纏まっていて良い。


 間違っても『マ◯ンナ古文』や『古文単語 ゴ◯ゴ』なんかに手を出さないこと。


これと、センター試験の過去問だけで最低180/200は狙える。


 (国語の偏差値80以上の人は筑摩書房の『古文研究法』(小西 甚一 著)は是非やって欲しい。
世の中にある単語帳・文法書は大体これをルーツとしている。それくらいに古文研究法は凄い。

大学受験レベルではお釣がくるどころか、国文学専攻の学生でもこれをよく使う。)




 質問等あれば連絡お待ちしております。

  

  後輩たちの健闘を祈ります。